告知 何もかもが変わった1日
5月20日、夕食のあと片付け中に
(そういえば、明日検査の結果を聞きにいくけど、わたし一人で行ってもし悪性だったら本人に告げられるんだろうか。そうなったら「がん告知」もヘッタクレも無いよなあ)
と思った。
そして、21日の正午。
クリニックの待合室には4、5人の患者さんがいた。
ここのクリニックには乳腺外来だけでなく
SAS(睡眠時無呼吸症候群)の患者さんもいるので男性の方もいた。
実を言うとわたしもシコリができるまで、年一回の乳がん検診のほかにSASでも通院していたのでした。
1人、またひとりと、抜かされていく。
ドクターが患者さんを呼びにきた時、
「松原さん、すみませんね。ちょっと待っていて下さいね」と言った。
抜かされて、最後に……。
これ、良い話じゃないよなあ、といやーな予感がしました。
診察室に入ると先生はひとこと
「松原さん、すみません、悪性だったんですよ」
と言われた。
ガーーーーーーーーン
悪性。
乳がん。
大変なショックを受けたが、それを表して泣いたり、動揺したりできない性分である。
カッコつけているのではなく、あまりにも事が重大すぎて、泣く筋肉が動かなかった。