抗議文を投函しました。

さて、3月18日に「ミクシィ乳がん患者会」の一部有志の方と連名で、
講談社代表取締役野間佐和子氏、『グラマラス』発行人 田村仁氏、編集長 藤谷英志氏あてに配達証明にて抗議文を送付しました。

そして、事件を時系列に並べてみました。
抜けている事項がありましたら、コメント欄に書き込んで頂ければ、補足していきます。

グラマラス事件 

(事件経緯)

3月4日 青山スパイラルビルにおいて雑誌『グラマラス』主宰のトークショー開催。 3月7日発売の同誌において蜷川実花撮影による「乳がん撲滅チャリティヌード写真集・10ウーマン」が付録として付く事が発表された。会場にはオセロ・中島知子、女優の秋吉久美子がコメント。

以下、コメント…怒り注意報、ダメな人は飛ばしてください

中島知子「魔よけになります。何でやねん!と思いながら見て」
(裸で胸を隠し、首にネクタイを巻いたスタイルには)
「プライベートではしていません。見てくれる人もいません。熱帯雨林もよかったのですが、珍獣が出てくる可能性があるので」

実に意味不明ですが、ヘアヌードも辞さないということでしょうか。

3月5日 4日の模様が芸能ニュース・スポーツ新聞・ワイドショーなどで「乳がん撲滅にひと肌脱いだ!」と取り上げられ、同時に抗議続出。

乳がんの治療には現在標準的に手術が行われ、病状によって乳房全摘出、一部切除をうけなければならない。
また検査の段階、「良性腫瘍」であっても、細胞診検査(細胞を採取して顕微鏡検査)や乳管造影(乳首に針を入れてマンモグラフィ撮影)などがあり痛み・傷をともなう。
多くの患者が痛み・精神的苦痛を抱えて闘っている事実をまったく認識せず、
ピンクリボン運動」「乳がん撲滅」という言葉だけを借り、ピンクリボン月間も手前勝手に無視し、
しかも健康体なヌードを見せつけ、
「この体を失いたくなかったら検診にいきましょう」ともとれる無神経な企画に多くの人が怒り爆発。

私もですが、多くの仲間が傷ついたことが許せない!


3月6日 ヌードの前評判により、「アマゾン」「セブンアンドワイ」などで「グラマラス」売り切れ表示

3月7日 グラマラス発売。

★公式サイトhttp://gla.tv/index.html
★写真集はこんな内容(傷ついてしまうかも…な人は飛ばしてください。綺麗な体ですね的コメントも不要)

http://beauty.oricon.co.jp/news/photo/index.php?n_id=52584&p_id=p00200803040380816001204635072L&seq=1

3月7日  Yahoo!ピンクリボンヘフェスティバルブログ」http://pinkribbon.yahoo.co.jp/
の「公式ブログ」管理人が

「グラマラス購入しました!さすがに有名人が関わると華やかですね!(写真はとてもきれいでした)」と発言。  ピンクリボン公式を名乗っている団体の、あまりにも無神経、不適切な発言に怒り・呆れ、全国から苦情コメント、苦情ブログのトラックバックが寄せられる。

3月10日  ピンクリボン公式ブログが「お詫び」表明。(するも、すぐに「多くのコメント」と改題)
以降も、怒りのコメントは書き込まれ続けるが、沈黙したまま。

3月13日 表参道ヒルズにて 「グラマラス」イベント「チャリティヌードforピンクリボン」開催。

3月15日 大阪ハービスプラザにて「グラマラス」イベント「平子理沙+藤谷英志編集長」トークショー
       

3月18日 グラマラスHPトップページの最新号の写真「10ウーマン」の部分が不自然に隠された。
(3月15日頃からその仕様になったと、「ピンクリボンオフィシャルブログへの書き込みで確認できました」

ブログタイトル変更のお知らせ

「みゆりんのピンクリボンブログ」ですが、「ピンクリボン」を安易に使っていたことを反省し
「みゆりんの乳がん治療体験」に変更いたしました。

●「可愛さ追求」だけのピンクリボン運動にはNO!

●患者を外側に追いやったピンクリボン運動にはNO!

●無意味な軽症表記「早期発見すれば90%治る病気です」にはNO!


そして

●患者は傷ついています。

「羊水腐る」よりひどい、「乳がん撲滅セミヌード」の講談社には謝罪を要求します。

企業や商品のイメージアップに「ピンクリボン」を利用するな


拝啓『グラマラス』編集長 様

創刊3周年記念乳がん撲滅企画『10ウーマン』拝見いたしました。
乳がん患者のひとりとして、誠意を持って雑誌を拝見しましたが、残念ながら有効なピンクリボン運動であったとは評価できず患者の気持ちを踏みにじられたように感じ、遺憾に思っております。

乳がん、社会貢献、ましてやヌードを企画した以上、批判をお受けになる覚悟はおありの事と思います。貴誌は今後も、乳がん撲滅キャンペーンを行うとの事ですので、乳がん患者の率直な感想を送らせて頂きたく投書いたしました。


◆「ヌード」とは、乳がん患者がもっとも神経質になるテーマです

乳がん治療時に患者が必ず越えなければならないもの、それは乳房の一部切除・全摘出です。
身内や知り合いに乳がん患者がいなくても知識として「乳がん患者が手術後、温泉を楽しめなくなった。患者達で勇気を持って温泉に入った」という話しを聞いたことは無いでしょうか。

乳がん患者にとってヌードとは一番神経質になってしまう、ならざるを得ない問題なのです。

私自身07年に乳房温存手術を受けました。
私の乳房には手術の傷があります。夏の手術で傷口がどうしても開いてしまい、一ヵ月後に縫合手術をしました。手術で乳首は取れ、また新しい乳首ができてはきたのですが、普通の形よりは大きいです。そして左の乳房だけいつも熱をもったようで、固くなっています。
片方を乳房を切ったので左右のバランスがどうしても悪いのです。
またのこった乳腺にがんが残らないよう、放射線をかけました。
放射線を受けた乳房は四角い形に日焼けしたようになっています。
放射線をかけたあとの乳首は一部白く、また日焼けの部分が残って黒い点のようになっている部分もあります。

長く描写してしまいましたが、ようするに、
わたしの大切なおっぱいは治療により、厳しい姿になってしまったのです。
私だって毎日、乳房の事を考えているわけではなく、仕事もし、趣味も楽しんでいます。
が、健康診断のたびにみる、同僚たちの健康な乳房を見るととても悲しくなります。
そんな気持ちで暮らす私にとって、選ばれた女優たちの裸体はまぶしく、辛いものでした。

今回の企画はいまだ乳がんになっていない若い読者に向けられたもので、私たち発病してしまった読者の気持ちなど置き去りなのでしょうか。
それとも「この美しい裸体を失わないために検診に行こう」ということなのでしょうか。

◆グラマラス読者達こそリスクにさらされている

昨年、テレビや本で多くの人の心を動かした長島千恵さんは、24歳の若さで乳がんにかかり
闘病を続けながらもテレビの取材を受け、乳がん検診の大切さを訴え、旅立って行きました。
グラマラス読者である20代、30代の女性は、会社や区の健診警告を受ける前の世代です。
その読者たちに検診を受けるよう啓蒙するのが、女性雑誌の役割ではないでしょうか。
残念ながら、『10ウーマン』では観月ありささんのみ、身内の乳がん体験をもとに検診をうながす発言をしていますが、あとのモデルや写真をとった蜷川実花さんからは「乳がん撲滅」のメッセージをまったく感じられませんでした。
お揃いのピンクのTシャツをして、うさぎのポーズ。
乳がん治療で苦しんでいる人がいるなんて、考えたこともないでしょう。

乳がんは早期発見すれば90パーセント治る病気です」と、よく耳にします。

冗談ではありません。

手術で、傷が残ります。たいせつな乳房が失われます。リンパを切除します。運動障害が残る人もいます。後遺症で胸が痛み、手がしびれ、浮腫もおきます。抗がん剤放射線、ホルモン療法の副作用があります。治療中は妊娠できません。
乳がんと過酷な闘いをしている人がいることを知って下さい。そして、雑誌のPR、企業のイメージアップにピンクリボン運動を利用しないでください。

追加検査 クリニックと大学病院

翌日の午後、Nクリニックに行き紹介状と検査標本を受け取る。

なんとなく乳腺が痛いような気がする事、肩のいたみを訴えました。(おそらく、針生検査の後遺症)

「痛いなんて、気にせいだと思うけど」と言いながらも、ドクターは痛み止めと湿布を処方してくれました。

「湿布を貼ってもいいけれど、胸の皮膚がかぶれたりするのはよくないから、直接乳房(にゅうぼう)には貼らないで、範囲を考えてください」

「はい、わかりました」

「そして、悪性ということで、「追加検査」の結果が出ています。…ええとね、ホルモン受容体がプラスなんですよ。これなら、がんセンターなら抗がん剤

使わないんじゃないかな。これがマイナスだと、使わざるを得ないんだけどね」

「はあ…」

「悪性でしたけど、ほんとに初期だしこの結果なら予後はいいと思いますよ。検査はね、S記念クリニックといって、日本中でよくわからない検体が最終的に
ここにまわされるほど、信用のおけるところです。では、お隣ですし、何かあったらすぐに電話してきてください」

予後はいい、抗がん剤は使わないかも、という喜ばしい情報をなんども思い出すのですが、いやまだまだ油断は禁物、覚悟しておいたほうがいいと思う自分もいました。

この頃何が怖かったかって、抗がん剤の治療を受けるということがなによりも怖かった。

それは、もともとピンクリボン運動に興味を持って読んでいた、千葉敦子さんの著書(『ニューヨークでがんと生きる』)や、斉藤由貴主演のドラマ『終の夏かは』
からの情報・イメージが強烈だったためだと思います。

そして、6年前良性腫瘍は本当に「良性」だったのか?検査を受けた大学病院での判定は不十分だったのでは?と思ったりもした。

わたしのがんはマンモグラフィーにはうつらなかったけれど、やはり都心の最新機器のあるクリニックに行ったこと、そして経験のあるドクターに診てもらったこと
最高機関であるS記念クリニックに検体が出された事は幸運だったのだと確信しました。

病院はできれば都内・最新機器のあるところがおすすめだと思います。



■処方

ロキソニン錠剤(痛み止め)

ロキソニンハップ(湿布薬)

がんセンター予約

miyu02202007-05-23


病院が決まってきた事で、だいぶ精神的にゆとりが持てるようになり、インターネットのH病院サイトを参考に、初診予約の電話を入れた。
(またしても、11階倉庫でひとりになり、落ち着いて電話)

みゆ「あの、5月21日に乳がんの告知を受け、紹介状を持ってそちらで診察を受けたいのですが」

係りの女性「はい。ご本人様でよろしいですね。では最短で6月4日となりますが、ご都合いかがでしょう」

みゆ「はい、あの、よろしくお願いいたします」

とてもかんじの良い病院でひとまず安心である。

そして紹介状を貰うべく、Nクリニックにも電話をした。


N医師「病院は決まりましたか」

みゆ「はい、先日はG病院と申しましたが、やはりがんはがんのプロに診てもらいたいと思いまして(恵美子さんの受け売り)H病院でお願いします」

N医師「予約はとれたの」

みゆ「はい、6月4日で」

N医師「6月4日!よくとれたね!わかりました。では明日、標本と紹介状をつくっておくので、午後に来てください」

翌日、5月24日に紹介状を貰いにいく。